彦ちゃんの河内歴史話井戸 第25話
異常気象の時代、治水対応は最大の課題。
河内に貢献した九州人、小河の功績を追う。
「らくうぇる。」のHPがリニューアルされて、なんとこの連載も22号(6月号)から「らくうぇる。ピックアップ記事」のコーナーでご覧いただけます。すでに見られた方からは「写真がカラーで、字も大きいので見やすい」、「確実に毎月連載が見られます」はじめ「バックナンバーもアップしてください」、「公開講座はないんですか」との声が届いています。
確かに、連載中にあげた史跡を読者と巡ることや終了後に地元のワインやビールを飲みながら発行側との交流もありなんでしょうね。郷土史を肴に一献なんて、正に河内歴史話井戸(ワイド)ですね。
さて本題に。今年の大河ドラマは「西郷どん」ですが、人気俳優が龍馬さん始め桂さんに勝さん役をやってますね。ところが、そこに私のような幕末維新史好きでも「えっ」と思う放送回がありました。それは第二十二、二十三回です。なんと小河一敏(おごう かずとし)が出てきたからです。豊後岡藩(現在の大分県)に生まれた小河は明治維新後に初代堺県知事(当時の大阪府との境は大和川)となりました。
明治2年に起きた石川の氾濫では、その対策に手腕を発揮。災害対策への要請に対応しない新政府に代わり、私財等を投じて浚渫や堤防改修工事に着手。また工事を被災民に手伝わせることで賃金の代わりに米を給付しました。この決断で多くの民が救われました。
とはいえ新政府の許可を得ず独断専行だったことで翌3年には免官に。しかし、流域住民の絶大な感謝の気持ちは臥龍橋(最寄り駅は近鉄「古市」駅)袂の巨大な小河一敏紀念碑(写真)となって今に残っています。この忘れられた碑と小河さんの功績を異常気象多発の今こそ活かしたいですね。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式