彦ちゃんの河内歴史話井戸 第26話
自分流の手作り幕末維新史を。記念館で楽しむ芸術の秋。シブい!
当記念館は2011年4月の開館ですが、その後に奈良県五條市にお住いの柿シブ染作家・河﨑眞左彌先生から暖簾の寄贈を受けました。中央にどかんと「魁」、その下に天誅組という字が鮮やかです。拝受以来、玄関内の左手横に掛け続けています。館長以外の方々からは、「落ち着かない館内の雰囲気をこの麻の暖簾が唯一抑えてくれている。実に風格ある逸品」と大好評です。その一方では「この暖簾の先とのギャップが面白い」という声も。
その先生も故人となられましたので、逸品であり大事な形見ともなりました。
それから7年半、この8月末に今度は奥様から「魁」タペストリー(幅590×長さ1470mm)が寄贈されました。御主人の技と残された型を引き継がれて、今もご自宅で『楽』という工房を守っておられます。
暖簾、タペストリー共に焦げ茶色というのかエビ茶色というのか、部分によって濃淡もあり、大変味わい深いものです。勿論、この「魁」という文字は、天誅(忠)組が明治維新の魁(先駆け)であるということで描かれています。
そこで、ご夫妻への感謝も込めて芸術の秋「自分流で楽しめる幕末維新史」と題してタペストリーはじめ、ほとんどが天然素材で出来ている天誅組人形(八尾市の上西 博氏作製)と伴林光平先生の和歌の刻まれた蓮月焼風の皿(愛知県刈谷市の松風みあみさん作製)を月替わりコーナーに展示(もちろん欲しい方には斡旋相談も)させていただきます。
当館の主テーマである幕末維新史に限らず、「歴史は難しくて私には無理」ってお思いの方には、本(活字)や探訪(運動)ではなく、まずはこの様な世界から接して、少しでも歴史を知る機会(窓口)を持っていただけたら幸いです。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式