彦ちゃんの河内歴史話井戸 第32話
河内木綿がつないだ大きな実り。
わた(綿)したちを優しく包みますね。
某歴史講座を通じて交流が始まった大和高田市の阪本昌敏さんに「河内と聞いて何が頭に浮かびますか」とお聞きしたところ「河内木綿」って即答でした。なんでも10年余り前に八尾市の歴史民俗資料館へ行った時、和綿の木や綿づくりの展示を観て関心を持たれたとのこと。
確かに、八尾市内を歩くとマンホールの蓋に綿繰り車と女性の画が描かれていますね。私は以前、石碑巡りをしていたのですが、藤井寺市役所の裏手に在るマンションの玄関先に、立派な河内木綿の歴史を綴った碑が在りました。いつの間にかその碑が無くなっていることに気付き、寂しく思います。
話を戻しまして。それからの展開が凄いんです。この出会いが、江戸時代から明治に栄えた大和高田市の大和木綿づくりを平成に復活させるきっかけになったそうです。今では綿の生産者として「阪本農園」の代表に成られました。そして「綿の生産から衣料製品作りまで、多くの市民が携わり誇りをもって働いています」と笑顔でコメント。阪本代表は公務員からの脱サラ組。それだけ綿が夢の花を咲かせたのですね。
私たちの住む南河内周辺には沢山の民俗資料館、博物館、図書館などの文化施設が在ります。今回のお話を知って、人生の大転換の機会が結構身近に有るものだと痛感しました。皆さんにも同じことが起きえるかもですね。という私、「実記天誅組始末」(樋口三郎著)という本のカバーに「天誅組記念館」。これが私の夢である(著者)という一行を目にしなければ、脱サラしてなかったかも(笑)。
ということで、今回のプレゼントに阪本代表から自信のオーガニックコットンブランド「奈良さくらコットン」の「ミニハンカチ(写真)」を提供していただけました。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式