彦ちゃんの河内歴史話井戸 第38話
内に秘めた花
郷土の特産品に人生を重ねた。
このところ、地域外の各種団体さんからの講話依頼がつづきました。
歴史愛好家のサークル、全国的な道徳団体に、異業種交流会等です。
そこで、これはチャンスとばかりに、本年の連載のテーマである聞き取り調査をさせてもらいました。
そうです、「あなたは南河内と聞いて、頭に何が浮かびますか」という問いかけです。
回答結果ですが、「楠公さん」、「千早赤阪村」、「聖徳太子」、「寺内町」、「花火」、「遊園地」、「近鉄南大阪線」、「ワイン」、「金剛バス」、「葡萄」、「イチジク」等でした。
個人的には、「天誅(忠)組」が出なかったのは残念ですが、歴史、風土、食べ物とまんべんなく出ており、私たちの住む南河内が、いかに豊かな地かと教えられた思いです。
今回意外だったのが、「古墳」絡みの回答が一人も無かったことでした。やはり、古墳は堺のイメージが強そうですね。
私は毎回のように「古市古墳群ウォーキングマップ」を市役所から仕入れて、配っているのですが、まだまだ宣伝不足と感じました。
この回答結果から私が嬉しかったのが、「イチジク」でした。亡くなった父の好物というのもありますが、子供の頃から見なれたモノが、実は郷土の特産品である事に改めて気付かされたからです(写真は、藤井寺市西大井一丁目のイチジク畑)。
「イチジク」は、「無花果」と書きますが、花が咲かないからではなくて、内部に花があるんですね。という事は、私たちが日頃食べている部分は、実は花だということになるんですね。内に咲く花と知って、私はとても深く感じるものがありました。人生でも、日頃は表に出さない秘めた思い(軸)が一つくらいあると思います。そこで、私流の「イチジク」の漢字表記は「一軸」となりました(笑)。
ここまで書いてきて、ふと「イチジク」を観ると、姿形までが古墳っぽく感じて来ました。「古墳の里の贈り物」ですね。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式