彦ちゃんの河内歴史話井戸 第43話
消えゆく河内の食文化。「関東煮(かんとだき)」。
今こそ残しとかんと。
子供の頃、そろばん学校の横に駄菓子屋が在って、「たこ焼き」と「関東煮」を売っていた。大きな鍋にたくさんの具材が入ってました。煮込みちくわ1/4カットが5円、小さいジャガイモ1/2カットが1円でした。30円もあれば竹の船がいっぱいになってね。時には晩のおかずにと鍋を持って買いに行ったものです。
中学校の通学路にも同様なお店が何軒も在って、味比べをしてました。
先日、ある番組や新聞記事で「冷コー」(アイスコーヒーの意味)という言葉が死語になりつつあると話題にしていましたが、この「関東煮」もそれに近いと思いますね。絶滅危惧語。
他に小判型のわらび餅を「べろべろ(舌)」って呼んでいた方は居ませんか。
個人的には「おそ松くん」という漫画の登場人物が、常に「おでん」の串を持っていて、何時の頃からか「おでん」に席巻されてきたと感じました。
いつもの癖で調べていきますと、「焼き田楽」も「煮込み田楽」も「おでん」といっていたものが江戸時代から「焼き田楽」を「田楽」、「煮込み田楽」を「おでん」と呼ぶようになったと知りました。
「煮込み田楽」は具材を昆布だしで煮込んで、甘い味噌をつけて食べられていましたが、銚子で醤油が作られるようになると、醤油や砂糖、みりんなどで甘からく煮込んで作られるようになったそう。
「おでん」は関東に広まり、関西へも伝わったそう。「おでん」を関西では「関東煮」と呼んだとさ。諸説あるようですが。(主参考サイト:macaroni)
我が家から駅までの間の商店街近くに「関東煮」という文字を掲げたお店が在るのですが、いつもそれを見るたびに童心に還れます。
そこで今月の「彦ちゃんの南河内文化遺産」は「関東煮(かんとだき)」。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式