彦ちゃんの河内歴史話井戸 第22話
南河内にも西郷どんの時代はあったんです。一度調べてみやんせ。
実のところ、記念館だけでは収入にならないので、第一火曜日に葛城市内(近鉄「当麻寺」駅近くの受福寺)、第二火曜日に奈良市内(近鉄「新大宮」駅前の毎日新聞社奈良支局3階)で天誅(忠)組や伴林光平先生の話を担当させてもらっています(笑)。
前回の両講座で「NHKの大河ドラマを観ている方は手を挙げてください」と問いますと、な、な、なんと2割ほどでした。
個人的には「娯楽時代劇として(幕末維新史を)楽しんで居られる」と思い込んでいましたから、この低い数字には正直愕然としました。逆にいうと、『それだけ奈良県や大阪府では幕末維新史は身近ではない』という事なのかと実感。
確かに、私たちの住む南河内にも会津、長州、土佐、薩摩といった教科書や時代劇では必ず出てくるような大きな藩が在りませんでしたから、歴史といえば古墳、楠公さん、大坂夏の陣などが先に浮かぶことになってしまうのでしょうね。
しかし、江戸時代が始まり150年前の明治維新を迎えても、なお明治4年の廃藩置県までは狭山藩(北条氏)、丹南藩(髙木氏)が存在し、下館藩、伊勢神戸藩、膳所藩などの飛び地が各地に在りました
更に、ここへ天領(幕府直轄領)や旗本領が入り組んだ地域では境界などで争いごとも起きています。
どうしても争いごとの結末は、力関係から天領側の優位に運び、このような長い歴史が幕府への不満として川底の砂のように堆石し、遂に南河内にも倒幕(世直し)の波が押し寄せてくるのですね。
この明治維新150年(平成の終わり)の節目に、一度ご自分の住まれている場所が、当時は一体誰が治めていたのかを調べてみませんか。
きっと、驚きの発見があったり、趣味の域が広がる可能性もありますよ。
天誅(忠)組記念館
☎090-5010-3995(予約優先)
藤井寺市小山5-8-33 テックハイム小山1階
10:00~12:00、13:00~16:00
水曜休/賽銭・カンパ方式